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「当面の文章の作成について」
佐 藤 悟 郎
文章作成は思考をそのまま表現することに意義がある。文章作成の問題点は、全体的な思考表現の問題と細分化されていく章、節等の区切りの問題がある。各文章の配列が、構成要素となる。そして文章全体を姿あるものとして形作っていく。考えを進めていくと、文章がその目的に添って完全であるか杞憂することになる。
問題とすべきは、文章作成する者の態度である。最初の書き出しから良いものを書くことができないと思うのが妥当である。大切なことは書き上げるということである。短時間で多くを書くことを考えることである。
文書作成で注意しなければならないことは、「問題は何か」ということを明確にすることである。文章全体の中、思考が的外れになっていないかを考えなければならない。 「このようなつもりで書いていったが、出来上がってみたら全く方向違いのものになっていた。」 このような結果は、文章が上出来だったとしても、何の意味もないことになる。
次ぎに、文章の繋がりが妥当であるかを考える。余計な文章表現があるのかどうか見なければならない。反対に足りない文章表現があるのではないかと確かめなければならない。思考的な充足性があるのかも考慮しなければならない。
また、短文がその文章の中で妥当なものかも考えなければならない。粗い文章の中に、必要以外の精緻な文章があっても意味がない。
当面の文書作成に当たっては次のように言える。短時間の間に多くの文章を書くこと。文章は全体的な整合性があるように配意することである。
思考は文章作成の問題とは別である。思考そのものは、文章作成に全く左右されないものである。そして思考は執筆活動の生命となるものである。
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