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   「執筆活動と日記」

 

                       佐 藤 悟 郎

 

 

 現在、私自身の対話としての日記を書いている。これは第三者的立場で物事を見つめ書けること、及び過去の思いである人との対話として書けることから、とても素晴らしいことである。「語り合う」という気持ちを大切にしなければならない。

 

 ところで、日記は、あくまで執筆活動の一部分でしかないことを良く認識しなければならない。ただ単に書いていくことだけでは足りないのであって、何をどういう風に書いていくかの配慮が十分でなければならない。

 

 その内容の確立を図ることが大切である。考えてみると、失敗する恐れがないとは言えないが、決めて取りかからなければならない。改めたり、加除することができるのであるから、恐れることは何もないと思う。

 

 次のようなことを要素とし、当分の間書いていく。もし不都合であれば、変えていけばよいことである。

・ その日の思いやられる天候、風景、心情(自然の中で)

・ その日の私の生活活動全般と、その中の反省、将来対策、その日に思ったこと、感慨など

・ その日、耳目に触れた周辺の事物(家庭、姻戚等の出来事)、それに対する心情

・ その日の時事の事項と、それに対する意見、批判

・ 当面、あるいは将来、私自身の課題になっていることについての考え方

 

 最初は、苦しいかも知れない。しかし、新しい気持ちで対処していかないと、とんでもないことになる。私は、いつも苦しみに背を向けて生活を送ってきた。しかも、もうそんな時代は卒業していることを知るべきである。今までの誤りの生活の付けが、今、回ってきているのだ。背を向けるな、と叫びながら進むことだ。