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新潟梧桐文庫集 第四集



サフランの花

 彼は、幼いころの美しいサフラン畑での思い出を大切にしながら、小学校の教師として赴任をした。百合子の美しい行動を見つめるだけだった。小学校にピアノを教えに来る、百合子の心も動き始めた。父に叱られ、百合子はサフラン畑に行くと、そこに彼の姿があった。


浪漫への憧れ

 彼は故郷から離れた遠い土地の高校教師となった。大学での親友の故郷だった。そこに親友の妹がいることが彼の動機だった。妹とは、中々馴染めないうちに、時は過ぎていった。お互いが理解をしないまま、親友の妹は卒業し、浪漫に敗れた彼は故郷へ戻ることになった。


ある酒屋の娘

 彼は、酒店の美しい娘に心を引かれていた。酒店の主人が急死し、仕事を続ける女将さんのために誠心誠意奉仕していた。娘に対する想いは深かったが、その想いは娘に通じなかった。大きな未練を残し、彼は酒店から去って行った。


若葉の目覚め

 大地主の娘、若葉はお嬢様育ち。兄の友達に好意を寄せるが、その表現の仕方が分からない。兄の友達と接していくうちに、人間らしく生きていくことを知っていく。そして命を助けられ、ただ一人の人の面影を抱いた。


足 軽 侍

 彼は、内職に日を費やす、貧しい足軽侍だった。内職をくれる大店の主人に見初められた。娘は、城に腰元として奉公しており、彼を卑しい者と見ていた。秋の中秋の名月の店の宴で、娘は彼の刀が竹光と言い、刀をあらためた。そして言い知れぬ恐怖に陥っていった。


橋 詰 君

 ある会社の社長の娘が好きな橋詰君、高校を卒業してその会社に勤めた。娘は喜んで橋詰君と付き合っていた。ところが社長は、ある会社の次男坊を婿として迎えようと考え、色々と画策する。そんな社長に嫌気を差し、会社を辞めて大学へ進学する橋詰君だった。


分校の女性教師

 僻地の中学校の代用教員をしている彼は、若い女性教員に好意を持っていた。その女性教員も彼に好意を抱いていたが、中々歯車が合わなかった。そしてはっきりした言葉も交わせず、彼が分校を去る日が近付いた。


約  束

 25歳の誕生日に迎えに来ると言って、亮子と別れた浩介だった。その後、音信は途絶えてしまった。亮子には、結婚話が多く寄せられ、心が揺れる日が続いていた。何の便りもなく、亮子は約束の25歳の誕生日を迎えた。


藤の花房

 昭和の初め頃、ある地方都市の名の知れた料理屋の娘は、幼い頃別れた彼を思い出せなかった。父の死亡に伴い、彼は母と共に母の実家に戻ってきたのだった。夏の激しい雨で、寺で雨宿りをする娘と女中、墓場の方から足音が近付いてくる。二人の女は恐怖に包まれた。


憧憬の彼方に

 淡雪の降る神社で逢った女性に、憧れを抱いていた彼だった。彼女は有名な作家となったのを知り、彼も作家の道を歩いた。ある問題で、彼女と固い絆が結ばれたと思ったが…。




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